●病原体
体長2cm程度の寄生虫で、鉤状の歯をもち犬の腸内に寄生し吸血して成長する。
●感染経路
糞便とともに排出された虫卵がふ化して感染子虫となり、感染子虫が餌や食器について口から腸に入って成虫になる(経口感染)
感染子虫が皮膚や毛穴から犬の体内に入ったあと小腸に達し、そこで成虫になる場合もある
(経皮感染)。
また、母親が感染している場合、子虫が乳房から母乳と通して子犬へと感染したり(経乳感染)、あるいは子宮から胎盤と通して子犬に感染する(胎盤感染)。
●症状
小腸に寄生した虫がの小腸の粘膜にかみつき、血を吸って生きているので、犬はひどい貧血、腸炎および栄養不良などの慢性的な不健康状態となる。
生後まもない子犬に感染すると急激に衰弱し、ショック状態となって死亡することもある。
●治療方法
症状が軽いときは、駆虫薬の投与で治療が可能。
症状に応じて、腸炎に対する処置や栄養補給などを行う。
貧血が激しくショック状態にある場合は、輸血などの救急処置を必要とする。
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